今週の十句(二月第四週)
マフラーを二重巻きしてまだ淋しい 富澤秀雄 逡巡に仰ぎし月や文覚忌 一門彰子 青胡桃攫ってほしい日もあって 田口美喜江 コロナ禍のなにわは遠く十三夜 日比光子 電子辞書ワインにチーズ我が夜長 古池明子 夕立や土の臭いの立 […]
マフラーを二重巻きしてまだ淋しい 富澤秀雄 逡巡に仰ぎし月や文覚忌 一門彰子 青胡桃攫ってほしい日もあって 田口美喜江 コロナ禍のなにわは遠く十三夜 日比光子 電子辞書ワインにチーズ我が夜長 古池明子 夕立や土の臭いの立 […]
「月の森」の創刊号に対して坪内稔典先生から期待と激励の文を頂いた。 お礼にと、オカキを送ったら、「俳句いまむかし ふたたび」の本を送って頂いた。 この本のタイトルにふたたびが付いているが、実は既刊「俳句いまむかし」の続編
青りんご並べて星の話など 富澤秀雄 血筋ならきつねのかみそり程のもの 一門彰子 雑草のしずかがいいな敬老日 木原由美子 真実はほんとはどこに柘榴の実 小西清子 鉛筆の消せる気楽さ冬ぬくし 徳本照美 そぞろ寒軽く触れあう皿
残暑なおぐるぐる巻きで届く家具 富澤秀雄 すれ違いざまの目配せ秋の蛇 一門彰子 コキア燃え迷った気配の消防車 橋本昭一 背表紙を揃えてもみる夜の秋 荒木ゆきこ 蝉声に見え隠れする明日のこと 岩本光子 句会「くさびら」画家
お手玉の宙の瞬時を秋気澄む 政野 すず子 かれはじむことたしかなり秋桜 原 尚子 彼岸花の辺り一揆の拠点かも 橋本 昭一 やさしさの裏側を見せ秋の蝶 一門 彰子 昔むかし母の昔のむかご飯 岡谷 康子 すべり台だけの遊び場