兵庫県三木市の市制70周年記念事業の特別企画として、写真と書俳「伊丹三樹彦展」が、三木市立堀光美術館で、2024年5月25日~6月23日まで開催された。
私達は、10余名で参加する予定だったが、体調不良で参加できない者が出て、6名にて6月11日に同展を訪れた。同展では、三樹彦の書の色紙や掛軸や写俳作品が多数展示されていた。取り分け目を引いたのは、三樹彦の初学(俳号・笛秋)の頃に丹念に書き記した句帳や軍隊の頃の日記帳も展示されており、初めて目にする師の一面を垣間見た興奮で胸が高鳴る思いだった。館員の親切な御もてなしも受けた。
また、同展の俳句コンテストに於いて、西原千津子の下記の句が最優秀賞に選ばれた。
調律の音に散り敷くえごの花
伊丹啓子の選評:ピアノの調律でしょう。澄んだ音色がピン・ポンと庭に響いています。庭にはえごの木の花が咲いている。春から初夏にかけて、エゴの木に白い花の塊が枝にぶら下がるように咲きます。「調律の音に散り敷く」と、音感をもって捉えたところが秀逸と感じた。日本の中流家庭の平和なひとときが一句に仕立てられました。