月の森俳句会

老いの俳句(坪内稔典著)

「老いの俳句」坪内稔典著(㈱ウエブ発行1760円)が
10月30日に刊行された。
俳句界も高齢化の波が押し寄せて、亡くなる著名俳人も多い。
だが、著書の帯文の一部にネンテン氏は「寄る年波を自覚しつつ、
それを逆手に”跳び過ぎ”老人になるのだ‼」と書いている。
なるほど、老人としては、「死に損ない」でなく「生き損ない」で
ありたいと思っているようだ。

三月の甘納豆のうふふふふ はネンテンし40代の作。
横顔が好き柿だって君だって
平日をころがっている柿二つ は近作。
あとがない‼ねんてんさんはあせっている。80代の大台にのるのだ。
とも書いているが、近作を見ると「老い」をますます
楽しんでいるようだ。
80代の俳人の俳句を多く採り上げ、楽しく紹介している。
是非、読んで老人という「モーロク」を楽しんで欲しい一書だ。