月の森俳句会

今週の10句(11月第1週)

手品師の箱に隠れる秋の蝶(箱から乱舞する秋の蝶の幻想)
富澤秀雄
見返りの美人となりし秋の蛇(振り返った蛇が美人に化身…)
一門彰子
たんぽぽの萼反り返り風を呼ぶ(絮たんぽぽになって旅立ちの時)
名村幸子
「夏までに痩せる」の嘘は百回目(痩身願望は嘘までも生む)
西 幸子
病廊の足音どこまで夜長なり(病んでいる時は音に敏感になる)
原 尚子
初月夜ささやきを聞くアルコープ(月夜の甘い囁きはアルコープ)
樋口由美
トマト畑夫と烏の戦いか(人間と鴉の戦いはこれからも…)
古池明子
飴色の十月草の名も忘れ(十月は万物飴色にして忘れ去る)
政野すず子
初採りのかぼちゃの小振り掌に(初の付くものはどこか新鮮で嬉しい)
三船多美子
アスファルトの波打つ地球旱星(今年の猛暑は神の啓示なのでしょうか)
森川明美