月の森俳句会

今週の十句(三月第一週)

霜柱踏んで銀河にいるような(宇宙ロマン)富澤秀雄

塩鮭の小骨ほろほろ恩師の忌(恩師の人柄が見えるよう)一門彰子

すぐ痩せるキッチンペーパー天高し(日常を詩に)橋本昭一

伎楽面の太き青筋冬に入る(冬の厳しさを比喩)上西眞知子

父は蛇か神楽支度の障子穴(民話風の句)江南富貴子

駅伝の繋ぐタスキの荒白息(感動の1場面)岡田清子

よよと泣く足袋の先まで女形(臨場感の溢れる句)加藤隆子

また目覚む風花の声聞きたくて(一夜の楽しみ)木原由美子

吹雪く夜に背中合わせで本を読む(恋愛小説の一コマ)小西清子

眠る児に見せたし冬の二重虹(児に対する情愛)小林弘子