霜柱踏んで銀河にいるような(宇宙ロマン)富澤秀雄
塩鮭の小骨ほろほろ恩師の忌(恩師の人柄が見えるよう)一門彰子
すぐ痩せるキッチンペーパー天高し(日常を詩に)橋本昭一
伎楽面の太き青筋冬に入る(冬の厳しさを比喩)上西眞知子
父は蛇か神楽支度の障子穴(民話風の句)江南富貴子
駅伝の繋ぐタスキの荒白息(感動の1場面)岡田清子
よよと泣く足袋の先まで女形(臨場感の溢れる句)加藤隆子
また目覚む風花の声聞きたくて(一夜の楽しみ)木原由美子
吹雪く夜に背中合わせで本を読む(恋愛小説の一コマ)小西清子
眠る児に見せたし冬の二重虹(児に対する情愛)小林弘子