狐火を見たという人の狐顔(ユーモラスな光景)
富澤秀雄
淑気満つマクドナルドの大きM(季語の取り合せの妙)
一門彰子
縦列の蛇籠の中隊雪解川(擬人化的比喩)
橋本昭一
冬うらら方向音痴の人と旅(面白そうな旅の予感)
西原千津子
紺色の手袋を買う銀忌(日野草城へのオマージュ)
山口砂代里
お針子と呼ばれた叔母よ師走來る(叔母への敬愛の念)
岸上紀子
天使より少し重たい寒卵(夢のある句)
岡谷康子
何でもない話がしたい大枯野(ドラマ性のある句)
田辺三耶子
夕焼が少し春めく鶴を折る(初春の情感)
原 尚子
小鳥来て飲んだ水噛む手水鉢(鳥が来た喜び)
古池明子