春昼をぺたぺた踏んでペンギン来(ユーモラスな景)
富澤秀雄
ふきのとう平和は地べたより届き(平和とはかくなるもの)
一門彰子
火焔樹咲きガラス天井の危機(火焔樹の勢い)
橋本昭一
海市揺れいよいよ重きエコバッグ(海市のあやしさ)
木原由美子
前世は猫かも花に隠す嘘(花びらに嘘を隠す?)
小西清子
虫図鑑開いて閉じて春炬燵(むずむずする足)
小林弘子
冬木の芽歩けば答あるごとし(答を探す歩)
田山嘉容
途切れたる電話のむこう花が散る(不安感を払拭)
圡田桂子
春の海笠置シズ子のブギがある(明るい比喩)
延原ユキエ
次の世に馴染みましたか青鬼灯(母を偲ぶ)
中森京美